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​「先生でもあるけれど子どもたちの先輩でもある。」卒業生が語るフリースクールでの生活について

現在志塾フリースクールラシーナ教室のスタッフをしている岡田先生は大阪市内にある志塾フリースクール本校の卒業生です。今回は岡田先生が志塾フリースクールに通うまでの経緯やフリースクールでの生活についてお話を伺います。(2019年インタビュー)

志塾フリースクールラシーナのスタッフになったきっかけを教えてください。

​岡田先生:志塾フリースクール本校の忘年会で、でんでん先生(志塾フリースクール ラシーナ教室の教室長)と一緒になったのがきっかけです。
フリースクールのスタッフを探していると聞いて、僕自身も人に勉強を教えたいと思っていたので、ラシーナ教室で働くことになりました。

ラシーナ教室でスタッフになってどうですか?感想を聞かせてください。

​岡田先生:素直な子が多いなという印象です。僕も志塾フリースクールの卒業生で、生徒と同じ経験をしているので、不登校の子や悩みを持った子と話せるのを嬉しく思っています。

それに元々人と話すことが好きなので。僕は先生でもあるけれど、子どもたちの先輩でもあります。
普通に後輩と話しているような感じがしてリラックスして過ごしています。

ラシーナの生徒に対して思うことはありますか?

岡田先生:自分に自信を持ってもらいたいと思っているので、生徒がテストで目標の点数を取れるように学習のサポートをしたいと思っています。
あとは自分の好きなことや楽しみを見つけてもらえたらと思っています。

フリースクールに入るまでの経緯を教えてください。どうしてフリースクールを選んだのですか?

​岡田先生:僕は中学校の頃、不登校になりました。学校に行かなかった期間が長かったので、勉強が心配になり、志塾フリースクールに入会することに決めました。

志塾フリースクールと出会うきっかけとなったのが、母が参加した志塾フリースクールの山本理事長の講演会でした。
中学2年生になる前の春休みに親と一緒に理事長に会う機会を作ってもらいました。会ってみると、とてもオーラのある人でした。
フリースクールの話を聞いて、丁度高校生になりたい。勉強を頑張りたい。と思っていたのでフリースクールに入ることを決めました。​

​フリースクールに初めて行った時の印象や感想を教えてください。

岡田先生:フリースクールにいるみんな(生徒)は思ったより明るいな、という印象でした。

僕は学校に行っていない間、自宅でネットゲームをして過ごしていました。クズみたいな生活をしていると当時は自分を卑下していました。
フリースクールに通うみんなもきっと、自分と同じような生活を送っているのだろうと想像していました。

でも実際に教室に入ってみると、みんな楽しそうに笑顔で過ごしている姿を見て驚きました。
自分が抱いている不登校のイメージとのギャップがあり、初めはフリースクールのみんなと僕との間に温度差を感じていました。
でもここでやっていけないのなら、きっと他でもやっていけないなと思いました。

先生は僕たちがやりたい色んなことを叶えてくれました。僕の成長において大切な時間だった。

フリースクールではどのような生活を送っていましたか?

岡田先生:学校に行かなくなってから昼夜逆転の生活になっていたのですが、フリースクールに通うようになってから生活のリズムが整うようになりました。
ずっと家にいる生活が続いていたので外に出て日光を浴びる機会や体を動かせる機会が出来たのが生活面で良かったことです。
そして何よりも人との会話が増えたことが一番大きかったです。

趣味の時間は1人で過ごすことが多かったのですが、フリースクールに通うようになって誰かと一緒に出来ることが増えました。 
遊戯王やサッカーなんかは1人ではできないですから、周りの人が自分のしたいことに付き合ってくれる環境があるのはとても嬉しかったです。
久しぶりに勉強することが出来たことも良かったです。​​

志塾フリースクールの本体の先生はどのようなサポートをしてくれましたか?

​岡田先生:学習面のサポートをしてくれたことと、自分がやりたいことを一緒にやってくれたことです。
インターネットで見つけた3色に彩られたケーキの画像を見て、僕も作ってみたいと思って。それを先生に言ってみたら本当に3色ケーキを一作る機会を設けてくれました。

フリースクールに通うようになって、やってみたかったサッカーをすることができ、サッカーが好きになりました。その様子を見て先生がフットサルのコートを借りてイベントを開いてくれたりもしました。
「自由だな、それでいいんだな。」と思いました。

小学校の先生しか知らなかったので、先生なのにこんなことが出来るなんてと驚きました。
先生は僕たちがやりたい色んなことを叶えてくれました。​

フリースクールでの友人関係はどのような感じでしたか?

岡田先生:元々仲の良い雰囲気が出来ている中に入っていった感じですね。リーダーっぽい子がいて最初にその子が僕に話しかけてくれて。
仲の良いグループごとに分かれているわけではなくて、全員が全員と仲が良かったです。
特別誰かと仲が良いということはなく。それぞれお互いに仲が良いという感じでした。​​

フリースクールに通えてよかったと思うことは何ですか?

​岡田先生:フリースクールは色々な学年の子が同じ場所に集まるので、年上の人と関われるのは良い経験でした。
精神年齢が幼かったので、僕の成長において大切な時間だったと思います。

先輩方や仲間といろんな経験をさせてもらいました。面白かったのは、世界一臭いと言われている缶詰を買ってきて、みんなで公園へ行って臭いを嗅いだことです。
近所から苦情が来て今は出来なくなりましたが、中々できない経験でとても楽しかったです。

他にも簡単なアニメーションの制作をすることが出来たのも良い思い出です。

フリースクールに入ってから何か気持ちに変化はありましたか?

岡田先生:気持ちが前向きになりました。フリースクールに来る前と後では全然違っています。
気持ちがどんよりしていたのが、自分から積極的に人を誘えるようになり活発でファンキーな感じになりました。

学校では基本的に教室の隅っこにいて、誰かに聞かれたことに答えるぐらいでした。
フリースクールでは中心のメンバーになって、自分が友達を誘って遊びを始めるようになりました。

今学校に行けないことに悩んでいる子に伝えたいことはありますか?

​岡田先生:学校に行けないことに悩んでいない子もいると思いますが、自分のしたいようにしたらいいと思います。

将来が不安なら勉強する機会をどこかで作ってほしいなと思います。
僕が先生ではなく生徒なら遊ぼうやと言えるけど。勉強しいや。って、伝えたいですね。

不登校のお子さんを持つ保護者の方に伝えたい事はありますか?

岡田先生:あまり過剰にせかしたり、せめたりするのはストレスになってしまいます。
子供によっては保護者との関係がうまくいかなくて余計にふさぎ込んでしまうこともあります。
心配しすぎはプレッシャーになってあまり良くないので、保護者の人がお子さんと仲良くなれるのが一番だと思います。

インタビューを終えて

岡田先生、インタビューを受けて頂きありがとうございました。​

不登校だった経験を持つ岡田先生自身が不登校のイメージが変化したところがおもしろいなと思いました。
不登校はどこか自分自身から問題点を探そうとしてしまうと思うのですが、出会う人や環境で元気な本来の自分を取り戻すことができるのだとインタビューを通して改めて感じることが出来ました。

新しい環境に飛び込むのは勇気のいることだと思いますが、今置かれている環境を変えてみるのも良いなと思いました。

​また本来の自分が安心して出せる環境はとても貴重だなと改めて感じました。だからこそゆっくりと自分の居場所を探していくことが大切なのだと思いました。

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